8/10(火) 【藤七温泉、八幡平、酒田へ】
寝返りを繰り返す長い夜、疲れてるのに眠りは浅い。
午前2時、窓の外をみたら明るかった。「?!」
そーっと、外へ。
信じられないくらいの星空だった。リアル星座盤。
オリオン座がわからなくなるくらいに空いっぱいに星星星。
さっき読んだ宮沢賢治の世界と相まって、壮大な気分で思わず涙ぐむ。
あー来てよかった。
皆さんも起きてきて、わたしはあんぱんと水でさっさか(しょぼい)朝ご飯。
ここからがほんとの裏八幡平コースで、メインのはずなのに、
気分的には消化登山。迷ったけど雨具しまって(←大失敗)、サクサク行こー!
朝一番乗りの山道、元気な笹の植生は夜露たっぷり含み、
歩き始めてすぐに全身びっしょびしょ。
今さらカッパ着ても遅いかと、めげずに進むしかないけど、ズボンが絞れるー。
振り返れば岩手山、とにかく眺めはサイコーなこの道。
早出した甲斐ある風景に、何度も足を止めて振り返る。うーん美しい。
じわじわと染み入る湿気にシュラフが心配になる。
シュラフ用の防水サックとか、こういう目に遭わないとすぐ買おうって思わないよなー
何事も経験なり。
薮でガサッと音がしたような。
熊鈴ないし、咄嗟に歌を。
出てきた歌が「コパカバーナ」だった。
なぜだ。
一番楽しみにしていた畚岳(もっこだけ)360度ビュー。
天気のいい日は鳥海山、日本海も見えるんだって。
鳥海山は南西?見えたような見えないような。
今回の旅のお供、日本手拭い。ゴキゲンで写真撮影。
ここで……
サンダル(KEENのぉ…)が片方ないことに気づいた。
ザックにカラビナでぶら下げてたのだ。
今年買ったばっかりなのに超〜ショック。
ちょっと戻って捜索することにする。10:00のバスに乗るのは諦めた。
ご丁寧にカモフラ柄なのだ、簡単には見つからないだろう。
ザックを下ろした畚岳があやしいと思って、そこまで戻ってなかったらあきらめると決めた。
ちょうど分岐に差し掛かったところで、小屋で会った沢登りチームの方に会う。
「サンダル落ちてませんでしたか〜〜」
なかったって。4人で歩いてて気づかなかったと言うのなら、ないでしょう。
畚岳の上まで探しに行くと言ったら、どうせ休憩するから荷物置いていけばとありがたい提案。
お言葉に甘えて、ダッシュで行ってくるも…ありませんでしたー。
今考えると、ないと気づいた地点が一番あやしいのだけど
一旦戻って、再び通ったときには正確な場所がわからなくなってた。
ポンッと薮に入ってしまったんだろうな。
というわけで、なんとなく連れ立って5人で藤七温泉を目指す。
アスピーテラインから、露天入浴シーンが見えるのにギョッ!
またまたすばらしいお風呂だった。標高1400メートル、東北随一の標高の露天ですって。
湿ったものを乾かすという手はずも覚え、日当りのいいところに勝手にいろいろ干させてもらう。
丸二日、ろくなものを食べてなかったので一時的に痩せていた。
パノラマ露天につかりながらおばさんとおしゃべり。
心もからだもほぐれるー。
山男はやめたほうがいいと言ってたおばさん、独身だそうです。
帰りは湿った靴だと嘆いていたら、ビーチサンダルをあげると言われた。
初めて会った方に履物をいただくなんて…さすがの私も遠慮したが、
丁重にお礼を述べてご厚意をまるごといただくことにする。結局東京にもそれを履いて帰った。
ひとり旅といいつつ…というか、だからこそ、いろんな方のお世話になるであった。
いただいたビーサンでぺたぺたとアスピーテラインを2キロほど登って、
八幡平山頂レストハウスに到着。
バスまで1時間。藤七温泉でお風呂部門おなかいっぱいになったので、後生掛温泉はまた今度にしよう。
八幡平の山頂もまた今度。
やっと、所望し続けたなにかカレーのようなもの…
念願のカレーライスを食べることができたのであった。
ここからの道程は八幡平バス停→田沢湖駅→(秋田新幹線で)秋田駅→(羽越線で)酒田、
バスと新幹線と在来線を乗り継ぐ約7時間の旅。東北とひとくちに言っても広いのだ。
バスでビールを飲みながら、八幡平の風景を目に焼き付ける。
こんもりした森の山、日本昔話の背景みたいな山のカタチがいいなぁ。
後生掛温泉、大深温泉、玉川温泉、今度行ってみたい秘湯(湯治場)を車窓から見学。
すっかりくつろぎ、ぐっすりお昼寝タイム。
新幹線でもう一回ビール飲み、秋田駅でおみやげにいぶりがっこを買って、
羽越線では残りの宮沢賢治を読んだ。
日本海名物、海に沈む夕日を車窓から。今朝東から登るとこみたやつー。
写真分かりにくいけど奥は海です。
酒田駅にはお父さんと甥っ子が迎えにきてくれていた。
サンダルはくやしいけど、それ以外は大きな破綻もなく、
たのしく旅を終えられてよしよしでした。
これからも自分に合ったスケールの旅をぽつぽつとしていきたいと思うものでありました。
夜行バスラブ!
サンダルは残念でした。結構高いよね。
でも、景色いいね~。
東北の山は行ったことがないので、是非行きたくなりましたよ。
Posted by: マカニ・トモ | 08/20/2010 at 16:11
サンダルは残念でしたけど、いい山旅でしたねー。
私は日帰り山行しかしたことないので(富士山除く)、こういう旅にあこがれます。
Posted by: みずやん | 08/20/2010 at 17:29
東から登った太陽を海に沈むところを見届けるなんて、すてき・・・・。
有志で泊まりの山行、行きたいね、行きたいね!
Posted by: ハウオリヤマ | 08/20/2010 at 18:15
>マカニさん。
残された片方のサンダルが虚しいです。
東北の山、シーズン短いので計画的に…ですね。
>みずやんさん。
避難小屋や空いてたとか、いい天気だったとか、変な人に会わなかったとか、
ビギナーズラックに助けられました。
温泉巡りにハマったかも!
>ヤコちゃん。
海に沈む太陽、すてきでしょ♪
お名前が四股名っぽくなってるけど…わざと?(笑)
Posted by: pancake | 08/20/2010 at 21:53
決めた。今シーズン中に、行ってくる。
Posted by: アゴヒゲ | 08/20/2010 at 22:49
温泉が良いですねえ。
Posted by: マハロ菊池 | 08/20/2010 at 23:58
>アゴヒゲさん。
じゃあサンダル捜してきて!地図に○印つけて横に100とか書いてあげます(笑)
>会長。
眺めもさることながら、濃厚さにびっくりでした。お湯には入れてないのに、ネックレスが化学反応してました。
Posted by: pancake | 08/21/2010 at 15:01