夏休みの初日8/8、帰省の途中でちょっと寄り道…のはずでした。
福島と山形の県境に近い秘湯「姥湯温泉」に行ってきました。
ついでに日本百名瀑のひとつ「滑川大滝」にも。
http://www.ubayuonsen.com/
姥湯温泉へのアクセスは、東北新幹線を福島駅で乗り換え、奥羽本線「峠駅」下車。
8時34分に峠駅着、そして16時34分に再び峠駅から米沢方面の電車に乗り、
山形、新庄を経由して21時頃には酒田着…
というジャストフィットでステキな寄り道プラン(のはずでした)。
峠駅→(舗装路で)滑川温泉脇→大滝展望台→滝壺まで下りる?→大滝展望台→
(山道で)姥湯温泉(入浴)→(舗装路で)峠駅
"大滝展望台から滝壺は往復1時間"という古めのブログ情報も手がかりに、
CT:7時間40分見当、まぁ14時頃までに入浴を終了すればいいのだという計画です。
峠駅までのアクセスは順調。
駅から舗装路45分ほどで、滑川温泉に到着。
旅館「福島屋」脇の吊り橋を渡って大滝展望台を目指します。
滝は展望台から遠景に見えるだけで、やや期待はずれ。
せっかくだからと意を決して沢に下り、3~4回足首まで水に浸かりながら少し沢を登ると
目の前に滝の姿が現れました。
どどどどどど…迫力のある滝が見れて嬉しいんだけど、
ドードーと水の流れる谷間にわたし一人ぼっちのぞわぞわ感たるや。
早く帰らなくちゃという気持ちで何をしたかというと、音姫の生録♡
再び展望台に戻って10:50、予定通りか少し早いぐらいに順調だったので、
姥湯温泉までぐるりと山道で行くことに決定。滝の音を聞きながら、
また時々足首まで浸かったりしながら、人気のない道ハイキングは、ものすごく孤独です。
地図にあった唯一の目印、「姥湯分岐」の道標がブログで見た写真よりかなり朽ちてて、
しかも熊が爪研いだみたいな抉れ方でブルブル。
ジャンバラヤおにぎりを食べて時刻は12:06、
CT通りでも13:00過ぎには姥湯温泉に入れそう。寂しいけどがんばる。
ここからがほんとの恐怖体験でして…
少しの間、道を見失ってしまいました。
前にも奥武蔵で「あれあれ?」ってヒヤリとしたことがありますが、
それどころでない山の深さ。人のいなさ。
薮に突入してみたり、笹をくぐったりすること数分。
待てよ待てよと冷静になって見回して、
道に復帰できたので良かったのですが。
今思い出してもぞっとします。。
雨が降り出したので雨具の上を着て、
数年ぶりに登場のザックカバー装着して、気を取り直して先を急ぎます。慎重になってペースはあがりませんが、
わかりにくいところ一ヶ所をクリアしたら一気に「姥湯こちら」の下り。
さっきまで欲しいところになかったピンクテープがピラピラいっぱいあって、
ホッとして温泉を目指します。
温泉の受付到着が13:25。日帰り入浴600円は露天のみ。
雨ざんざん降ってますが。
ザックから傘を出して、いざ入浴。
あ、混浴なんですが誰もいませんでした。誰か来たら傘で顔を隠せばいーや?
晴れてれば、雄大な山を眺めながら秘湯の雰囲気に浸るとこですが、
傘さし入浴ではいまいち気持ちが高まりません。
が、さっきまで薮に絡まってた恐怖と疲労が、あったかいお湯に解けていくようで、すっかりテンション回復。
ここからは迷いようのない舗装路だし。時間も予定通りだし。
着替えを1セット忘れたので、今夜実家で穿く用のステテコに着替えました。
上は雨具、下はステテコで下山。
雨脚は強いけど、舗装路の傘さし歩きはそれなりに快適です。
1キロおきぐらいに、林業や工事のおじさんと会うのでニコニコで挨拶しながら
8キロ歩いて峠駅に到着。
電車にも十分間に合う!
待合室で身支度を整えて、
ホームで名物「峠の力餅」を買おうと売り子のおばさんに話しかけたら
「この電車こないよ」と。。
電光掲示板を見ると大雨の影響で運休の表示が。
「米沢までタクシーで行くしかないよ、タクシーだって来るか分からないよ、、」と。
暗くなっていくし、手段の選択肢というものがそもそもないので、
タクシーに電話しようとするも圏外。
おばさんの茶店で電話をお借りしようとついていくと、
たまたま食事していた若い夫婦が事情を知って「車に乗っていきますか」と。
神様はいました。
今思い出しても、ラッキーだったな、ありがたかったなと、新たな感謝の気持ちが湧いてくるようです。
快適ドライブで福島駅まで乗せてもらって、
ちょっと東京方向に戻ってしまいましたが、
ホームには、何時に動くかわからないという新庄行きの「つばさ」号が停まっていました。
あきらめ顔の人たちで座席は埋まりつつあり。
私もとりあえず席と充電コンセントを確保して、今夜は酒田まで辿り着けない覚悟をきめて、
新庄のホテルをリザーブ。
今までも帰省で雪だ風だ崖崩れだと
スムーズでないこともあったけど、
ビバークは初めて。
新庄の、なぜか和室のビジネスホテルで、
タモリ倶楽部観ながらビールを飲む夜は、
ひとり暮らしの日常と変わらない、
平行移動。。
翌朝、新庄から始発の電車で酒田に出発、
やけに晴れやかな気持ちで最上川の風景を堪能しながら
愛しの実家に帰り、今年の夏休みが始まりました。
姥湯温泉は素敵な温泉ですが、どうかどうか、交通が快調なときにご訪問くださいね。
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